2000年7月1日に公開された映画『あの子を探して』。
この記事では、映画『あの子を探して』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『あの子を探して』の予告編
中国の農村の小学校が舞台です。
13歳の少女ウェイは小学校の代用教員となりました。
その理由は、生徒が誰も学校を辞めなければ褒賞金がもらえるというお金目当てでした。
しかし、ある日、クラスの一人の少年が出稼ぎに出かけた町で迷子になってしまいます。
代用教員のウェイはその少年を探すために町に赴くことになります。
映画『あの子を探して』のあらすじ(ネタバレなし)
河北省赤城県にある小学校の一人の先生が、家族の看病のために学校を離れることになりました。
そこで、13歳の少女ウェイが代理の先生として連れてこられました。
中学校も出ていないウェイですが、子どもを一人も脱落させなければ報酬を与えられることになりました。
いろいろな問題が起きますが、ある日、クラスの少年が一人親の代わりに町に出稼ぎに行ってしまいます。
脱落者を出すと報酬がもらえなくなってしまうため、ウェイは何とか連れ戻そうと考えます。
バス代を稼ぎ、何とか町にたどり着くがそれでも見つからず、周りの人の手助けを借りて何とか探し出します。
映画『あの子を探して』の解説
この作品は、1999年4月に中国で公開された映画です。日本での公開は、2000年7月1日で、上映時間は106分となっています。
この作品では、役のほとんどを素人によって演じられています。一人も、プロの俳優を起用することなく本物の感情を引き出して見せています。
監督は、出演者全員に「自分がその状況に置かれたらどうするか」を問い、演じさせました。
ウェイを演じた少女は、全国で2千人以上もの候補者の中から選ばれました。
第56回ベネチア国際映画祭で金獅子賞を受賞しています。
監督のチャン・イーモウ監督は、中国の映画監督で、中国映画界の「第五世代」の監督として知られています。
映画『あの子を探して』のみどころ
出演者がすべてプロの俳優ではなく素人ということで、とてもリアルな演技を見ることができます。
少年少女も、いつもは普通の学生の子どもたちで、そんな彼らが、自分たちで考え行動をしているのがとてもリアリティーがあると感じられます。
初めは、お金のために教師を始めた主人公が、一人の少年を探すことをきっかけに、町に出て多くの人に出会ったり、知らないものを知ったり、心の面で成長をしていく姿というのが見どころになります。
生徒たちが、先生が何とかお金を稼ぐために協力し合っていたり、どんどんと協力し合える関係になっていくところが感動です。
映画『あの子を探して』の感想
ドキュメンタリー映画を見ているような、とてもすんなりと物語を見られる作品だと感じました。
幼い先生と、かわいらしい生徒たちのやり取りや、慣れないことを頑張ろうとする主人公など、それぞれの魅力がしっかりと出ている映画です。
映画『あの子を探して』の登場人物・キャスト
代理の先生:魏敏芝(ウェイ・ミンジ)
カオ先生:高恩満(カオ・エンマン)
生徒:慧科(チャン・ホエクー)
チャン村長:田正達(チャン・ジェンダ)
映画『あの子を探して』のスタッフ
監督:張芸謀(チャン・イーモウ)
脚本:施祥生(シー・シアンション)
製作:趙愚(ツァオ・ユー)