映画『好人好日』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

映画 好人好日 あらすじ ネタばれナシ みどころ 解説 感想 邦画

1961年8月13日に公開された映画『好人好日』。

この記事では、映画『好人好日』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『好人好日』の予告編

奈良の大学で数学教授である尾関という男性。少なくとも数学については世界が注目するほどの研究者である。

しかし尾関は極めて変わった性格で、一般常識がいささか足りない学究肌の人物でした。

この変わった数学者を支える妻の節子。そしてひとり娘の登紀子。

この尾関家で、娘の縁談相手とのかかわりを描きつつ娘が幸せになっていく様子を描いた物語展開を見せていきます。

映画『好人好日』のあらすじ(ネタバレなし)

奈良の大学で数学を指導する尾関は、優れた数学の研究者であり、世界が注目するほどの存在であった。

しかしその反面として尾関はかなり変わった性格で、自分の身の周りの事すら満足に行えない人物であった。

この尾関を30年以上に渡り支えてきた節子。少し不満も有しているが、数学者としてその姿勢を尊敬しており、経済的に裕福ではない生活に長年耐えてきた女性であった。

尾関家には、結婚適齢期であるひとり娘の登紀子がいた。

登紀子は市役所に勤務しており、同じ市役所に勤務する佐竹竜二と縁談話が持ち上がっていた。

登紀子は、この話を受けるに際して数学以外ほとんどの事に感心がない父が、佐竹竜二とうまくやっていけるかいささか不安になってしまうのでした。

映画『好人好日』の解説

好人好日は1961年に公開された日本映画です。

この映画で描かれている奈良の大学教授は、有名な数学者である岡潔がモデルと言われています。

主人公の数学者である尾関等を演じたのは昭和期の映画界を、代表する笠智衆です。

1969年からシリーズ化された、「男はつらいよ」での御前様とは、かなり違いこの映画では、頑固な父親の役を演じています。

妻の尾関節子を演じたのは、宝塚歌劇団出身の淡島千景です。淡島千景は、昭和期を代表する女優です。

好人好日が製作された1961年の日本はまさに、すべてが近代化していく過程にあり、どこの家庭でも夢や希望にあふれていた平和な時代でした。

こうした時代に、結婚という人生の新しい門出を迎える希望にあふれた家族の姿を描いた好人好日は、誰もが幸せを享受できた昭和の典型的な家族の様子を知る事ができる映画といえます。

映画『好人好日』のみどころ

数学者の尾関を演じた笠智衆の演技は見どころとなります。笠の演じた尾関が、娘の登紀子の縁談相手である竜二と初めて出会う場面で、尾関の社交性のなさを、実にうまく演技しています。

竜二といささかとぼけた会話を少しした後に、竜二が持参した贈り物を、なんと近所の犬に即座に渡してしまう変人ぶりを自然に演じています。

また、尾関が行きつけの店に、テレビを見るために出向いている事を知った竜二が、ポータブル・テレビを持参したにも関わらず、難しい理屈をこねてテレビはいらないと主張する社交性のない様子をうまく演じています。

こうした変人ぶりを見せている尾関が、数十年支えてくれた妻の節子に上京する前に伝えた感謝の気持ちに対し、強く感動し涙する妻の節子のシーンは、変人と言われた学者が見せた思いやりの気持ちを示すシーンであり、この映画の見どころになります。

映画『好人好日』の感想

登紀子というひとりの女性が結婚前に感じる今後への希望と不安を、うまく映画の中で描いていると感じます。

登紀子と竜二の縁談に対して親同士の見合いでもあると言い出す場面がある事からも分かるように、本人の意思だけではなく、当時は親たちの関係性が大事だったと思いました。

総じて平和な家庭の幸せになるまでを描いた微笑ましい作品だと感じます。

映画『好人好日』の登場人物・キャスト

尾関等:笠智衆
尾関節子:淡島千景
尾関登紀子:岩下志麻
佐竹竜二:川津祐介
佐竹美津子:乙羽信子
お徳婆さま:北林谷栄
女将:高峰三枝子

映画『好人好日』のスタッフ

監督:渋谷実
脚本:松山善三
原作:中野実
製作:佐々木孟
音楽:黛敏郎
撮影:長岡博之
美術:浜田辰雄
録音:大村三郎

邦画
スポンサーリンク
kininaruをフォローする
KininaruMovieblog
タイトルとURLをコピーしました