1950年3月21日に公開された映画『また逢う日まで』。
この記事では、映画『また逢う日まで』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『また逢う日まで』の予告編
昭和18年の空襲下の東京が舞台です。そこで二人の若い男女が出会い、お互いに心惹かれていきます。
2人の恋心は日ごとに高まっていきますが、戦況の悪化でついに男性に召集令状が届き、二人に別れの時がやってきます。
戦争の中で、出会った二人が恋に落ちささやかな幸せを感じていたにも関わらず、辛い現実に向き合わなければいけないことになります。
映画『また逢う日まで』のあらすじ(ネタバレなし)
戦争真っただ中の昭和18年の日本。
防空刑法の鳴り渡る街の地下鉄のホームで、主人公の三郎と女性が出会います。もみ合う人の中で、二人の指が触れ合い、恋に落ちていきます。
主人公の三郎は、厳しい家で育ち窮屈さを感じていました。そして、彼女の家は小さな画家の卵として、貧しい生活を送りつつ、母との愛情にあふれる生活を送っていました。
ある日、ついに三郎にも赤紙が届き、戦地に旅立たないといけなくなります。
三郎と彼女が最後に約束をしていた場所がありましたが、それすら戦争によって二人が会うことが引き裂かれてしまいます。
映画『また逢う日まで』の解説
この作品は、1950年3月21に日本で公開された映画です。上映時間は111分となっています。モノクロ映画で、東宝が製作・配給となっています。
戦争によって引き裂かれた恋人同士の姿を描いていて、主演の岡田さんと久我さんのガラス越しのキスシーンが有名です。
第24回キネマ旬報ベスト・テンで第一位となっています。そのほかには、第一回ブルーリボン賞 作品賞・監督賞受賞。第四回日本映画技術賞を受賞しています。
ロマン・ロランの反戦小説「ピエールとリュース」を翻案・脚色された恋愛映画となっています。
戦争の残酷さを訴える作品となっています。
映画『また逢う日まで』のみどころ
この作品では、戦争の辛さを伝えつつ、その中でも人を好きになることのすばらしさなどを伝えてくれています。戦争という大変な状況下だからこそ出会った二人と、その戦争のせいで会えなくなった二人というのが、とても辛いです。
映画の題名の「また逢う日まで」というのが、映画を最後まで見てもう一度見返したときに、とても悲しく、心に響きます。
作品の中で、三郎と彼女がガラス越しにキスをするシーンがあり、これがとても切なくて美しくて、見どころの一つになっています。
2人が惹かれ合っているのに、戦争によってその仲を引き裂かれていく、悲しさを争いはもう起こしてはいけないと感じることのできる作品です。
映画『また逢う日まで』の感想
2人のお互いに惹かれ合うという、恋愛の素敵さと、それを阻まれる状況であるという辛さと、見ていて胸が締め付けられる思いがしました。
戦争によって引き裂かれ、会うことがかなわない二人、何とか幸せになってほしいと願ってしまいます。
映画『また逢う日まで』の登場人物・キャスト
田島三郎:岡田英次
小野螢子:久我美子
田島英作:滝沢修
田島二郎:河野秋武
田島正子:風見章子
小野すが:杉村春子
映画『また逢う日まで』のスタッフ
監督:今井正
脚本:水木洋子
八住利雄
製作:坂上静翁
音楽:大木正夫
撮影:中尾駿一郎
編集:長沢嘉樹
加藤八重子