映画『息子』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

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1991年10月12日に公開された映画『息子』。

この記事では、映画『息子』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『息子』の予告編

東京で居酒屋のアルバイト生活を送っている浅野哲夫は、鉄工所へ就職します。

配達に行った取引先の従業員である川島征子に心を惹かれ、やがて結婚を決意するようになります。

哲夫からそのことを打ち明けられた父親の昭男は、仕事に就いても長続きしない哲夫のことを心配するのでした。

そんな昭男の心配をよそに哲夫と征子は、いくつかの障害を乗り越えながら愛を育んでいくのでした。

映画『息子』のあらすじ(ネタバレなし)

東京でアルバイト生活を送っていた浅野哲夫は、母の法事のため故郷の岩手に帰省しますが、職を転々として不安定な生活を送っている哲夫に対して、父の昭男は苦言を呈します。

哲夫の兄で昭男の長男・忠司は大企業に勤めるサラリーマン。妻には頭が上がりませんが、長男として父と同居することも考えていました。

また、昭男の長女(とし子)の夫の徹も父を引き取ることを考えていますが、頑固な父は息子たちの申し出を断ってしまいます。

一方、鉄工所に転職した哲夫は取引先の女性従業員・川島征子に心を奪われ、結婚を決意。そのことを聞かされた父の昭男はひたすら哲夫の将来を心配するのでした。

映画『息子』の解説

バブル経済が崩壊し、ジュリアナ東京がオープンした1991年。映画「息子」は公開されました。

原作は椎名誠さんの小説「倉庫作業員」で、山田洋次監督と朝間義隆さんが脚本を担当しました。

田舎で暮らす頑固な父親、全く正反対の生活をしている二人の息子、そして彼らを取り巻く周囲の人たち。

皆それぞれに自分の人生を一生懸命生きています。それを優しい眼差しで見つめる山田洋次監督の視線がとても温かく感じられます。

子を思いやる親心、そして親を想う子供の心情が淡々と描かれているストーリーが秀逸。

親子の関係とは何か、そして”親孝行”とは何かということを考えさせてくれる作品でもあります。

映画『息子』のみどころ

映画全体を通して大きな事件も起こらず、意外なストーリー展開などはない作品なのですが、そこがとても”日常的”で共感する部分が多く見受けられます。

「家族」など他の作品にも言えることですが、山田洋次監督の冷静な視線は人生を容赦なく映し出していきます。

それがある時には残酷に感じられるかもしれません。「そこまでしなくても…」と感じられる場面もありますが、これが人生。喜びもあれば悲しみもあるということを教えてくれます。

「息子」においても特にハイライトとなるような場面は見当たりませんが、それがまるで私たちの日常のようにリアリティを持っています。

強いて言えば、ラストの雪景色と決して饒舌ではない父・昭男の姿が感動的です。

映画『息子』の感想

永瀬正敏さんと和久井映見さんの自然体な演技がいいですね。普通に身の回りにいるような親近感を覚えます。

そしてこの作品全体を引き締めているのは、三國連太郎さんの”頑固オヤジ”でしょう。頑固だけど、息子とりわけ哲夫のことを気に掛ける優しい父親の姿を最小限の台詞で見事に表現しています。

「息子」は、ともするとギクシャクしがちな親子関係について深く考えさせられる作品です。

映画『息子』の登場人物・キャスト

浅野昭男(父):三國連太郎
浅野哲夫(次男):永瀬正敏
川島征子(哲夫の恋人):和久井映見
浅野忠司(長男):田中隆三
浅野玲子(長男の嫁):原田美枝子
浅野とし子(長女):浅田美代子
浅野徹(長女の夫):山口良一

加藤二郎(作業場リーダー):いかりや長介
タキさん(運送屋のおじさん):田中邦衛

映画『息子』のスタッフ

監督・脚本:山田洋次
原作:椎名誠
脚本:朝間義隆
音楽:松村禎三
撮影:高羽哲夫
美術:青木好文
編集:石井巌

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