1956年8月24日に公開された映画『赤い風船』。
この記事では、映画『赤い風船』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。
映画『赤い風船』の予告編
舞台は、フランスのパリ。
ひとりの少年と、偶然見つけた赤い風船との出来事を描いた、心温まる友情ストーリーです。
ある日、少年・パスカルは学校へ行く途中に、街灯に引っ掛かって風にゆれる赤い風船を見つけます。
その風船は、まるで子犬のようにパスカルになつき、不思議なことにパスカルのもとを離れることなくついていきます。
映画『赤い風船』のあらすじ(ネタバレなし)
フランス・パリに暮らす少年・パスカルは、今日も元気に学校へ登校しています。
その途中にパスカルは、街灯に引っ掛かった赤い風船を見つけます。浮揚ガスの入った風船は、空へ飛び立つこともできずに風にゆれています。
パスカルはその風船を手に取り、学校へと向かいます。いつもはバスで登校するのですが、風船はあまりにも大きく乗車を断られてしまいました。
しかし、パスカルは風船を手放すことなく、走って学校へと向かいます。
学校に着いたパスカルですが、風船を学校の中に持っていくことはできません。そこで、門番のおじいさんに風船を預けることにしました。
いよいよ放課後になり、パスカルは風船を受け取り下校します。
映画『赤い風船』の解説
1956年にフランスで公開された映画作品で、同年には日本でも公開され、他作品(沈黙の世界)と同時上映されました。
フランス・パリを舞台に、少年と赤い風船との交流を描いたストーリーで、上映時間が1時間もない、短編作品です。
ボードゲームのリスクを考案したことでも知られている、アルベール・ラモリスが監督を務めています。
アルベール監督は脚本も担当しており、アカデミー賞では脚本賞を受賞しています。
また、カンヌ国際映画祭では短編パルム・ドールを、フランスの映画賞ではルイ・デリュック賞を受賞しており、高評価されていることがわかります。
映画『赤い風船』のみどころ
パスカルの暮らすパリの街は、昔ながらの古き良き雰囲気が残っています。そんな街並みを舞台に、パスカルと赤い風船があちこちを巡ります。ちょっとした観光気分を味わえるので、必見です。
そして、必ず目が行ってしまうのが風船です。大きさや色鮮やかな発色が、とてもインパクトがあります。
パスカルが持つ赤い風船の他にも、少女が持つ青い風船も登場するのですが、こちらも目を引くほどのインパクトです。
ここまで注目してしまうのは、様々な撮影技法が使われているためで、パリの街並みと風船が見事にマッチしている演出が見事な映画作品です。
映画『赤い風船』の感想
少年・パスカルと風船の交流を描いた、ファンタジーなストーリーです。まるで子犬のようにパスカルのもとから離れない風船は必見でした。
遠くからでも目を引き、パリの街並みとも違和感なく調和していて良かったです。1時間もない短編作品ですが、後々の作品にも影響を与えているのが分かる名作でした。
映画『赤い風船』の登場人物・キャスト
パスカル少年(主人公):パスカル・ラモリス(アルベール・ラモリス監督の息子)
青い風船を持った少女:サビーヌ・ラモリス(アルベール・ラモリス監督の娘・パスカルの妹)
シュザンヌ・クルーティエ
ジョルジュ・セリエ
ウラディミール・ポポフ
ポール・ペレー
ルネ・マリオン
ミシェル・プザン
パリの子供たち
映画『赤い風船』のスタッフ
監督:アルベール・ラモリス
脚本:アルベール・ラモリス
音楽:モーリス・ルルー
撮影:エドモン・セシャン