映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』あらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想

映画 『ナイト・オン・ザ・プラネット』あらすじ ネタばれナシ みどころ 解説 感想 洋画

1992年4月25日に公開された映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』。

この記事では、映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』のあらすじ(ネタばれナシ)・みどころ・解説・感想をご紹介します。

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』の予告編

この映画は、ロサンゼルス、ニューヨーク、パリ、ローマ、ヘルシンキで、それぞれ5つの物語が展開するという、オムニバス形式の映画です。

地球という星の同じ夜空の下で繰り広げられる別々の物語を描いています。

タクシーの運転手と客のやりとりという、限定されたシチュエーションで話が展開していきますが、個々の物語に、ユーモアとシニカルさが同居しており、観るものを世界に引っ張り込みます。

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』のあらすじ(ネタバレなし)

ロサンゼルスでの物語
若い女性タクシー運転手コーキーが、空港で中年女性ヴィクトリアを乗せます。ヴィクトリアは映画のキャスティング・ディレクターで、新作に出演する女優を探し出すのに苦労していました。言葉遣いが悪いが可愛いコーキーに可能性を感じたヴィクトリアはある提案をします。

ニューヨークでの物語
黒人の男ヨーヨーはタクシーを拾おうとしていましたが、捕まらず、ようやく乗り込んだタクシーを運転していたのは、東ドイツから渡米したばかりのヘルムートでした。しかも、彼は英語がうまく話せない上に運転もろくにできないのです。ヨーヨーは、降りるに降りられず、自分でタクシーを運転することになります。

パリでの物語
コートジボワール移民のタクシー運転手は、乗客を途中下車させてしまいます。大使に会いに行くという黒人の乗客二人の態度に腹を立てたのです。そのあと若い盲目の女が乗車します。気が強く態度が大きい女に運転手はいらいらしていました。しかし、盲目ならではの、鋭い感覚を持つ女に物事の本質が的確に見えていると思い、印象が変わっていきます。

ローマでの物語
タクシー運転手ジーノは無線相手にうるさくおしゃべりを繰り広げていましたが、神父を乗せます。そして勝手に懺悔し始めるのですが、内容はハレンチな話題ばかり。心臓を悪くしている神父は、薬を飲もうとしたところ、乱暴な運転のせいで、薬を落としてしまう。神父は、仕方なくジーノの懺悔を聞き続けることになります。

ヘルシンキでの物語
タクシー運転手ミカは、無線連絡を受けて客を迎えに行きます。待っていたのは酔っ払いの三人の男たち。その中のアキは酔い潰れて眠っているが、ほかの二人は今日がアキにとってどれほど不幸な一日かを語り始めます。しかし、ミカはアキとは比べ物にならないほどに不幸のどん底にいるため、彼らの話に動じることなく聞いていました。

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』の解説

ジム・ジャームッシュはインディーズ映画の巨匠ですが、友人に恵まれており、友人をキャストとして使ったり、自らが作品へ出演することも多いです。

トム・ウェイツやジョニー・デップなど、その顔触れは錚々たるものです。

本作について、”俳優の友情関係がキャスティングの基礎になる”とインタビューで語っています。

彼の映画や音楽のセンスは、彼1人のものではなく、皆で作り上げています。この映画の味わい深さはその制作スタイルから来るのでしょう。

また、この時期、メインの出演者の一人、ウィノナ・ライダーは人気絶頂でした。「ビートルジュース」や「シザーハンズ」など、皆さんも観たことがあるのではないでしょうか。オイルが顔についても、変わらない輝きを放つ姿は、さすが大スターですね。

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』のみどころ

運転手と乗客の対話という、限定されたシチュエーションだけで、飽きずに延々と観れるという映画は珍しいと思います。

登場人物それぞれが魅力的で、それぞれが少しずつユニークで人生の悩みを抱えているところが等身大というか、共感できます。

中でも異彩を放つのがウィノナ・ライダーです。この人はやっぱり大スターですね。無礼で口が悪いけど、しっかりと芯を持った若者を演じているのが見事です。

ジム・ジャームッシュの作品は緩くて味わい深いですが、音楽担当のトム・ウェイツもそれに一役買っています。明るすぎずも暗すぎない渋い曲調の音楽は、この映画ととてもマッチしています。

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』の感想

各エピソードの物語の展開がユニークで味わい深いです。特に、ウィノナ・ライダーやベアトリス・ダル、ロベルト・ベニーニらの素晴らしい演技力やトークに引き込まれます。

ユーモラスなシーンやシニカルな展開があり、テンポよく飽きが来ずに楽しめる作品です。

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』の登場人物・キャスト

ロサンゼルスの物語
コーキー – ウィノナ・ライダー
ヴィクトリア・スネリング – ジーナ・ローランズ

ニューヨークの物語
ヘルムート・グロッケンバーガー – アーミン・ミューラー=スタール
ヨーヨー – ジャンカルロ・エスポジート

パリの物語
運転手 – イザック・ド・バンコレ
盲目の女性 – ベアトリス・ダル

ローマの物語
ジーノ – ロベルト・ベニーニ
神父 – パオロ・ボナチェリ

ヘルシンキの物語
ミカ – マッティ・ペロンパー
乗客 – カリ・ヴァーナネン
乗客 – サカリ・クオスマネン
アキ – トミ・サルミラ
アンジェラ – ロージー・ペレス

映画『ナイト・オン・ザ・プラネット』のスタッフ

監督は映画監督、脚本家のジム・ジャームッシュ。製作指揮はジム・スターク。

音楽はアーティストとしても活躍する、トム・ウェイツが担当しています。

また、ブルーベルベットに携わったフレデリック・エルムスが撮影を務めるなど、錚々たる顔ぶれがそろっています。

 

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